誰かの次の挑戦への一歩に。
スポーツや部活を通じて、前向きに生きるための力を感じてほしい、そんなページです。毎回1人の人物にスポットを当て、その人の魅力・素顔に迫ります。
今回は、アルペンスキーをやっているひかりさんのお話を聞きました。

Q1. どんなスポーツ・部活をしていましたか?
アルペンスキーをやっていました!
雪山に作られたコースを滑ってタイムを競う競技です。始めたのは小学校1年生のときで、そこから16年間続けてきました。




Q2. スキーを始めたきっかけは?
生まれは神戸で、両親も神戸出身なんですけど、私が4歳のときに「田舎暮らしがしたい」ってことで家族で北海道に移住したんです。
北海道ではスキーの授業があるので、学校が始まる前に滑れるようにってことで、近所のスキー少年団に入ったのがきっかけです。それがアルペンスキーでした。


ちなみに、今は両親が富良野で宿と自転車レンタルのお店をやっていて、それもお父さんの夢だった「北海道でカフェをする」を叶えた形なんです。
両親が本当に行動力のある人たちで、その影響は私にも大きいですね。私の行動力は、まさに両親譲りだなって思います。

Q3. アルペンスキーを通して学んだこと、成長できたことは?
一番は「継続すること」の大切さです。
どんなに頑張っていてもスランプはあるし、結果が出ないときもあります。でも、「勝てないからもういいや」って諦めずに続けて、最後の年まで記録を更新し続けることができたのは、自分にとって大きな成長だったと思います。
それと、「周りに支えられてるんだな」っていう実感もすごくありました。
全国の選手たちと一緒に練習する機会もあったし、コーチもいて、スキーってお金もかかるスポーツだから、両親の支えにも本当に感謝しています。
引退してからも、「またあの人たちに会いたいな」って思えるくらい、人とのつながりが強く残ってるんです。
昔からそんな風に考えられていたのかというと、正直そうでもなくて(笑)。
反抗期もあったし、コーチの厳しい言葉に「なんでそんなこと言うの?」って思ったことも。でも、時間が経つにつれて、「全部、自分のためを思っての言葉だったんだ」と思えるようになりました。



Q4. 1番努力していたことは?
人よりも少しでも多く練習することです!
私は関西出身で、スキー経験は全然なかったんですよ。最初は全然勝てなくて、ポールもハの字でしか滑れなかったですし(笑)。
「今日は寒いから練習休みたいな~」って言うと、「ひかりより速い子が今練習してるよ。休んだら追いつけないよ」って、ずっと言われてました。それがすごく心に残っていて、今も「コツコツ努力すること」を意識しています。
富良野の冬はマイナス25℃になることもあって、小学生の頃から1日6時間練習してたので、忍耐力もかなり鍛えられました!



Q5. 目標としてた人、憧れの人
スキー日本女子代表の安藤麻選手です。
中高生のときからインターハイでずっと優勝していて、今もW杯やオリンピックで日本女子アルペンスキー界を引っ張っている存在です。
私が所属していたスキー団にもたまに練習に来てくださって、初めてお会いしたのは小学生の頃でした。今でもたまに関わらせていただくことがあるんですが、やっぱり緊張します(笑)。
とても実力のある選手なのに、私たちジュニア選手にもやさしくて、アドバイスもすごく丁寧で…。そんな姿を見て、今でも尊敬しています。「憧れのお姉さん」って感じです!

Q6. 印象に残っている言葉や考え方はありますか?
引退したあと、小1の頃からお世話になっていたコーチに挨拶に行ったとき、「お世話になりました」って伝えたんです。
そしたら、「それは本人の頑張りだから」って言ってくれて。
普段ほとんど褒めてくれない方だったので、「ちゃんと見てくれてたんだな」って思って、すごくグッときました。今でも思い出すとちょっとウルッとします。
あっという間だったけど、本当に濃い16年間だったなぁって、しみじみ思います。

Q7. これからのことを教えてください!
これからも、スキーには何かしら関わっていきたいと思っています。個人で大会に出たり、バックカントリースキー(山を登って自然の中を滑るスタイル)をしたり。
バックカントリースキーは本当に楽しいので、ぜひみなさんにもおすすめしたいです!
あとは、趣味で海外もよく行っています。イタリア・スイス・フランス・スペイン・エジプトを3週間で巡ったこともあるんですよ。イタリアのご飯が本当に大好きで…





大学を卒業して今は新しい生活が始まったばかりなんですが、いろんな分野の知識を広く学んで、自分の視野をもっと広げてから、旅人になりたいなと思っています。



ひかりさんの16年のスキー人生には、努力と感謝、そして人とのあたたかい絆が詰まっていました。今後の活躍もとっても楽しみです。
EDIT=BROADMOOR編集部
SPECIAL THANKS=HIKARI